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2010年3月17日 (水)

戦後日本の精神保健に関する法律とその変遷 (小規模作業所との関連において)

●1950(昭和25)年に「精神衛生法」制定
この法律によって、50年にわたる私的監置は全く禁止となったが、同時に同意入院制度も導入された。⇒精神病院の増加につながった。
●また1950年代は幸運にも、抗精神病薬が開発され、地域で普通に生活することが可能となった。
●わが国では、1980年代に入り、全国各地に地域作業所が誕生
●1987(昭和62)年に「精神衛生法」を一部改正して「精神保健法」制定。ここで初めて、国の法律上に作業所のなどの設置とそれに対する公的助成金について規定された(下記※1印参照)。
●国の法律制定以前に、既に1982(昭和57)年頃には、都道府県で、「精神障害者地域作業所補助金制度」が制定されている。市町村でも同様の制度が制定されている。
●作業所へは、都道府県と市町村が共同で補助金を出しているようであるが、国から地方への地方交付金の一部が、補助金に当てられているかも知れません(この辺は調査不足です)。

●障害者自立支援法の制定
2005(平成17)年に成立し、2006(平成18)年に全面施行となった。地域作業所には地域活動支援センターへの移行(※2)が求められ、利用者には定率負担(応益負担とも、10%負担)が求められた。
(民主党政権による、2009年12月8日の閣議に於いて、障害者自立支援法の廃止と、それに代わる新法制定に向けて、「障がい者制度改革推進本部」の設置が決定された)。
現状では、自立支援法は存在しているが、新法制定まで、様子眺めという状況にあるようだ。

※1精神衛生法等の一部を改正する法律 昭和62・9・26・法律 98号
「精神衛生法」を「精神保健法」と呼称を改める

下記は、地域作業所に関連がある部分を抜粋したものです。
第9条及び第10条を次のように改める。
(精神障害者社会復帰施設の設置)
第9条 都道府県は、精神障害者(精神薄弱者を除く。次項及び次条において同じ。)の社会復帰の促進を図るため、精神障害者社会復帰施設を設置することができる。
2 市町村、社会福祉法人その他の者は、精神障害者の社会復帰の促進を図るため、社会福祉事業法(昭和26年法律第45号)の定めるところにより、精神障害者社会復帰施設を設置することができる。
第10条の次に次の1条を加える。
(国又は都道府県の補助)
第10条の2 都道府県は、精神障害者社会復帰施設の設置者に対し、その設置及び運営に要する費用の一部を補助することができる。
2 は、予算の範囲内において、都道府県に対し、その設置する精神障害者社会復帰施設の設置及び運営に要する費用並びに前項の規定による補助に要した費用の一部を補助することができる。

(「精神保健法」の中でも、「自立支援法」の「地域活動支援センター」と同じような「精神障害者社会復帰施設」との言葉が既に使われている。地域作業所は、法律上では元々、社会復帰を促すようなものが求められていたのかも知れません。)

※2地域活動支援センターへの移行について
厚生労働省は、移行には多様な選択があるとして下図のような移行イメージを示している。

(この表は、厚生労働省が作成した「障害者自立支援法における小規模作業所のあり方について」というPDF文書の中から抜粋)

厚生労働省発行の「障害者自立支援法要綱」には次の記載がある。
第二 自立支援給付
イ  介護給付費又は訓練等給付費の額は、障害福祉サービスの種類ごとに指定障害福祉サービス等に通常要する費用につき、厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額の百分の九十に相当する額とすること。(第二十九条第三項関係)⇒(注:利用者の負担は10%ということになります。)
第四  事業及び施設
 一  事業
1  国及び都道府県以外の者は、あらかじめ、都道府県知事に届け出て、障害福祉サービス事業、相談支援事業、移動支援事業、地域活動支援センターを経営する事業及び福祉ホームを経営する事業を行うことができること。(第七十九条第二項関係)


上の調査からいろいろ考えたこと

「自立支援法」は悪法であると、民主党は認め、謝罪しました。確かに利用者にとって、工賃というささやかな収入が、負担率のアップによって打ち消されてしまうのは大変まずいです。
恐らくこの法律の根底には際限なく増加し続ける「社会保障費」の抑制、という側面があったことは間違いないと思います。国の借金を増やす最大のものは今や、「社会保障費」なのですから。
日本の国の成長に陰りが見え、活力が衰え、税収も伸びないなかで増えるのは膨大な借金だけということから、いずれは「ギリシャ」のような問題が早晩日本にも及ぶような気がします。
障害者は社会全体がそれを支えなければならない、すなわち、全て税金で賄うのが理想だと思いますが、現実はそのような状況になっていません。国や地方で働く公務員の給料や退職金などは、民間と違って業績連動になっていません。借金が800兆円といえば、民間の会社ならとっくに破綻です。行政に携わる人達も、もっとその辺を考えて欲しい。天下りや渡りが一向になくならず、やりたい放題ですから。
民主党はもっとまともに考えてくれるかと思ったけれど、「自治労」から支持を受けて当選した人達が大量に存在するから、こういった公務員の問題をなかなか取り上げない。
鳩山首相には、リーダーシップを発揮して貰って、自分の考えをどんどん推進して貰いたい。テレビの前で国民に向かって説明すればいいと思います。

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