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2009年3月17日 (火)

校長を悩ます「田母神」応援団

私は悲惨な結果に終った太平洋戦争は、軍部の暴走をとめられなかったことが原因の一つではないか、思っています。別に歴史に詳しくもなく、勉強もしていませんが。
るいるいと横たわる戦争で倒れて死んだ人々の写真やら、学徒出陣の式での悲壮な顔の学徒兵の写真やら、戦争の悲惨さに直面すると、絶対に戦争を起こすことがあってはならない、と思っています。
今次大戦の日本人の死者は300万人とか聞いたことがありますが、これほどの多くの人が亡くなった戦争に反省の心がなく、軍部暴走の反省から文民統制の制度が取り入れられのに、「日本は悪くない」などどおっしゃる、元空幕長の田母神氏が各地でもてはやされているそうです。更に悪いことに元首相の安倍氏までも、同調するようなことを言っていて、まるで反省の声がないことは呆れます。「美しい国」などと言って、密かに戦前のような、国に対する忠誠心とか愛国心を植えつけようとした魂胆が透けて見えるようなことを政策の基本にしようとした人が早々と首相の座から降りてくれてよかったと思います。

2009年3月16日の朝日新聞の記事を掲載させて頂きます。

風考計 若宮啓文(朝日コラムニスト)

日本は蒋介石の手で日中戦争に引きずり込まれた被害者だし、日米戦争はルーズベルトの罠にはまったもの。だから日本は悪くないという論文で空幕長を解任された田母神俊雄氏は、あれから4カ月半、意気軒高のようだ。
一部の月刊誌ではしきりに応援歌が歌われ、本人も講演などに引っ張りだこ。その近著を読んでみれば、相変わらず都合のよい史料の解釈が並び、ますます勇ましさが加わった。いまや右派論壇の救世主といった趣である。
 日本の侵略を謝罪して政府の外交基盤となった「村山首相談話」に真っ向挑戦しただけに、文民統制に反すると処分されたのだが、その開き直りには「文民にも村山談話を批判してきた政治指導者がいるのに」との思いがのぞく。
さもありなん。その代表格といえる元首相の安倍晋三氏は月刊誌に登場して「田母神論文に対するマスコミの反応は常軌を逸する」と批判。できるなら村山談話を塗り替えて「安倍談話」を出したかったと無念を語った。もし安倍政権が続いていたら、今度の問題にどう対処したのだろう。
 2月19日に田母神氏を自民党本部に招いて話を聞いたのは「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」だ。この会の前身は安倍氏や中川昭一民らが作ったもので、今の会長は中山成彬氏。彼もまた成田空港建設をめぐる「ゴネ得」発言や激しい日教組批判で麻生内閣の国交相を辞めた人だが、「空幕長の発言は村山談話を見直すいい機会だったのに、急に更迭されたのは大変残念」とホームページで熱いエールを送っている。

 さて、その裏返しのように、いま田母神シンパの一部から激しい攻撃を受けているのが、防衛大学校の五百旗頭真(いおきべまこと)校長だ。事件のすぐ後、毎日新聞のコラム「時代の風」(08年11月9日)で田母神氏の処分を強く支持したことから標的となった。
 コラムでは「軍人が自らの信念や思い込みに基づいて独白に行動することは、軍人が社会における実力の最終的所有者であるだけに、きわめて危険である」と書いて文民統制の重要さを説き、戦前の苦い教訓を挙げて自衛官に自重を求めた。長い歴史を考えると日本人は卓抜した能力がある立派な国民だが「その中での遺憾な局面が、あの戦争の時代」だったとして、今もその誤りを認められない人々を厳しく批判もした。
 神戸大教授だった五百旗頭氏は06年夏に防大校長に登用された国際政治学者。故・高坂正垂京大教授の直系らしく柔らかな現実主義が持ち味だ。政府のアドバイザーとしても重用されてきたが、イラク戦争や首相の靖国参拝には反対だっただけに、選任した小泉首相のの度量が話題になった。
 しかも、退任する小泉氏のメールマガジンに「小泉政治5年」寄稿を求められ、その外交を全体としてたたえつつも、米国のイラク戦争失敗や靖国参拝の深い傷を率直に盛り込んだ。それで構わないと言って平気で掲載した小泉氏には、思うところがあったのだろう。そういえば、小泉氏は村山談話の熱心な継承者でもあった。
 このメルマガに募っていた右派の不満に今度の件で火がついた。田母神氏が文民統制違反なら、首相の参拝などを非難し、新聞に勝手な持論を書く校長も同罪ではないか。そんな批判が表れ、田母神氏も「あの人はひどい」「おとがめなしは差別じゃないですか」と雑誌の対談で問題にした。

 確かに防大教授らも自衛官の身分をもつが、学者としての言論には自由があり制服組とは違うというのが政府見解で、中曽根内閣のころ非核三原則を批判した防大教授が不問に付されている。ましてメルマガほ首相の注文だったしコラム執筆も防衛省の許可を得ているから批判は筋違いだ。
 だが「校長罷免」の声はやまない。「反日」「媚中」「左翼」などの言葉が投げつけられ、周りの防大教授らにはメール攻勢もかけられる。そんな中、3月1日大阪市で予定された関西防大0B会での五百旗頭氏の講演が中止に追い込まれた。防大OBを含む一部の活動家が抗議の電話をネットで呼びかけ、OB会長への直談判にも及んだ末である。混乱回避へのためとはいえ、中止を決めた会長は「敗北感」を口にする。
もっとも2月22日に都内で行われた防大同窓会の総会では五百旗頭氏が防大教育の信念を語り、降りかかる火の粉を払って理解を得た。空自で田母神氏の先輩だった竹河内捷次会長(元統幕議長)は「先生の言動の一部分をとらえて攻撃する人もいるが、全体を見れば理解でき、尊敬もできる」ときっぱり語る。こんな空気こそ校長の大きな支えに違いない。
 ところで「ルーズベルトの罠」に似た解説は靖国神社の遊就館にも展示されていたが、07年に削られた。外交評論家の岡崎久彦氏が「知のモラルを欠く」として未熟な反米史観を廃せ」と産経新聞で唱えた(06年8月)のがきっかけだ。米国からの批判もあってのことだが、それをむし返した田母神氏の感覚は、日米安保体制の要職にいた人とも思えない

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